車の【エアコンが効かない!】対処法と修理

エアコン吹き出し口 エアコン
この記事は約9分で読めます。

再び故障した車のエアコン、高い修理費を払ったのにまた壊れた!なんて事ありませんか?

この記事を読むことでエアコン修理で困った経験を、一度で解決できます。

15年の経験を持つ自動車整備士としての経験から、役立つ情報をご紹介します。

1. エアコンが故障する主な原因と、どうやって故障個所を特定するか

2. 自分でできる応急処置と基本的なメンテナンス方法

3. プロによる修理プロセスとその費用の見積もり

このブログを通じて、必要な時に限って故障するエアコンの悩みを解決します。

記事を読み終えるころには、快適な車内空間で楽しいドライブをすることができるでしょう!

エアコンの基本知識

エアコンの仕組みは気化させることで冷やす

エアコンの主な部品には、コンプレッサー、コンデンサー、エバポレーター、冷媒(エアコンガスなど)があります。

「コンプレッサー」が「冷媒(ガス)」を圧縮し、「エバポレーター」で液状になった「冷媒(ガス)」を気化させることで空気を冷やし送風します。

この一連の工程に不具合が生じると、エアコンの冷えが悪くなります。

故障の初期症状は異音や匂いから

エアコン故障の初期症状は、エアコンから異音がする嫌な臭いがする、エアコンの効きが日に日に悪くなるなどがあります。

これらの症状が見られたら、何かしらの故障を疑ったほうがよいでしょう。

初期症状とエアコンの仕組みを少し知っておくだけでも、故障を早期発見し高額修理に発展する前に直せます。

エアコンの仕組みは複雑なので、小さなトラブルの放置が大きな修理へとつながることがよくあります。

冷媒(ガス)漏れが一般的な症状だとおもいますが、これを放置するとコンプレッサーが焼き付いて壊れ、かなりの出費になってしまうことがあります。

初期症状の段階でプロへの修理依頼を行うことで、ガス漏れの修理だけで解決し高額な修理に発展する前に直せるのです。

結果的に、車のエアコンを長持ちさせることができます。

ほかにも、原因としてエアコンフィルターの目詰まりが考えられます。

風量が弱い場合はフィルターの交換をしてみましょう。

車のエアコンフィルターは非常に目の細かいものを使っているので清掃よりも交換をおすすめします。

また、匂いをとるために活性炭が使われていることが多く、開封から1年を過ぎると脱臭効果も落ちてきます。

比較的簡単にできる作業なので数千円の出費で済みます。

ここまでの内容で、エアコンの仕組みを理解し初期症状を見逃さないことが、効率的で経済的であることはご理解いただけましたね。

故障の原因と診断

主な故障原因はなに?

一般的なのは冷媒(ガス)の漏れ、コンプレッサーの故障、電気的な問題、エアコンフィルターの詰まりです。

これらの故障はエアコンの冷却効率を低下させ、最終的には全く機能しなくなるおそれがあります。

冷媒(ガス)の漏れ

冷媒(ガス)はエアコンシステム内を循環する液体で、空気を冷やす主要な役割を果たします。

この冷媒(ガス)が漏れると、システムの冷却効果が減少し最終的にはエアコンが空気を冷やせなくなります。

コンプレッサーの故障

コンプレッサーはエアコンシステムの「心臓部」とも言える部品で、冷媒(ガス)を圧縮し循環させる役割をしています。

冷媒(ガス)を使って冷却していますので当然冷たい風は出なくなります。

電気的な問題

エアコンシステムは多くの電子部品で構成されており、リレーやヒューズ、配線の問題が発生することがあります。

これらの部品が故障すると、風すら出てきません。

エアコンフィルターの詰まり

エアコンフィルターが汚れやほこりで詰まると、空気の流れが悪くなり、エアコンの冷却能力が低下します。また、匂いの原因にもなります。

自分でチェックする方法

エアコンの故障原因を自分で特定するには、この辺りをチェックしてみましょう。

1. エアコンフィルターのチェック

エアコンフィルターが詰まっていないか確認します。

フィルターが汚れている場合は、交換が必要です。

2. 冷媒(ガス)レベルの確認

専用のゲージを使用して冷媒(ガス)の量や圧力をチェックします。

冷媒(ガス)が不足している場合は、配管からの冷媒(ガス)漏れが考えられます。

3. 異音の確認

エアコンを作動させた際に異音がするかどうかを聴きます。

異音がする場合は、コンプレッサーなどの機械的な問題が考えられます。

4. 目視での確認

エアコンのコンデンサーやコンプレッサー周辺に漏れや損傷がないかを確認します。

冷媒(ガス)はオイルを含んでいるので、砂やホコリで黒くベタベタした感じの場所が無いかチェックしましょう。

これらに該当する場合、修理が必要かどうかの判断をプロのメカニックに相談することをお勧めします。

応急処置と簡単な対処法

効きが悪いときにできる応急処置 -窓開けとフィルター交換-

エアコンフィルターの点検

エアコンの風量が弱くなったり冷たい風が出なくなった場合、まずはエアコンフィルターが詰まっていないか確認してください。

フィルターが汚れていると、空気の流れが悪くなり、エアコンの効率が大きく低下します。汚れが見えるようであれば新しいものに交換してみてください。

また、冷媒(ガス)が不足していることも考えられるため、専門の業者に点検してもらうことをお勧めします。

窓を少し開ける

最近は40度を超える気温も観測されてますね。

非常に暑い日にはエアコンの冷却効果が追いつかないことがあります。

車の窓を少し開けて外の新鮮な空気を取り入れることで、エアコンの効果を高めることができます。

自分でできるメンテナンス

日常的にできるメンテナンスの一つに、エアコンの臭いを防ぐための使い方があります。

スイッチを入れた直後はエアコンを冷房ではなく、外気を車内に取り込む設定にし、数分間運転してから冷房に切り替えることで、エアコンの臭いを軽減することができます。

また、エアコンを長時間使用した後は、エアコンを切る前に数分間ファンのみを動かして湿気を取り除くと良いでしょう。

これらの簡単な応急処置とメンテナンスを定期的に行うことで、突然の故障や修理の費用に悩まされることも少なくなります。

特に、夏の暑い時期にはエアコンは必需品ですから、事前のチェックと簡単なメンテナンスで快適なドライブができるようにしておきましょう。

プロによる修理と費用

プロによる修理の流れ -プロはこうやって故障を探す-

車のエアコンが故障したとき、プロの整備士による修理は正確で安心できるものですよね。

整備士が点検するときはまず、車のエアコンシステムの診断から始めます。

これには、特殊な診断ツールを使用してシステム全体をチェックする工程です。

故障の原因が特定された後、必要な部品の修理または交換が行われます。

たとえば、コンプレッサーや冷媒(ガス)の漏れが問題であれば、それらを修理または補充します。

実際の修理過程では、以下の行程が一般的です。

1. 故障診断

コンピューター診断を用いてエラーコードを読み取り、故障箇所を特定します。


2. 冷媒(ガス)のチェックと補充

冷媒(ガス)の圧力を測定し、必要に応じて冷媒(ガス)を補充します。


3. 部品の交換

故障したコンプレッサーやコンデンサーなどの部品を交換します。

4. システムの再チェック

修理後、システムが正常に機能するかを確認します。

5. 試運転

エアコンを動かして、すべての修理が適切に行われたことを確認します。

重要なのは、部品交換に入る前の段階で冷媒(ガス)を補充しチェックすることです。

点検のみでも冷媒(ガス)の補充代が発生する場合がありますので知っておくと安心ですね。

【具体例】修理費用の見積もり

エアコンの修理費用は故障の種類や、交換が必要な部品によって大きく異なります。

一般的に冷媒(ガス)の補充や簡単な部品の交換であれば、数千円から数万円程度ですがコンプレッサーのような主要な部品が故障している場合は、数万円から10万円以上かかることもあります。

また、車のモデルや年式によっては部品が高価になることもあります。

車のエアコン修理の平均費用は約30,000円~50,000円といわれており、これには部品代と工賃が含まれます。しかし、輸入車や高級車の場合は、この平均よりも高額になることが一般的です。

実際の修理費用の例として、トヨタ・カローラのエアコンコンプレッサーの交換費用は約70,000円、BMW 5シリーズでの同じ作業は約150,000円となることがあります。

これらの違いは、部品の価格と作業の複雑さによるものです。

修理内容をなんとなくでも把握し適切な予算計画を立てることで、突然の故障や高額な修理費用に対して心の準備ができます。

プロによる的確な診断と修理は、エアコンの長期的な性能保持にもつながります。

エアコンメンテナンスと長持ちのコツ

エアコン効率を最大限に発揮させ長持ちさせるためにも、定期的なメンテナンスが不可欠です。

この維持管理の手順を見ていきましょう。

定期的なチェックとフィルター交換

エアコンフィルターは空気の流れと快適さに大きく影響を与える重要な部分です。

フィルターが詰まると、エアコンの効率が低下し冷却能力が落ちるだけでなく、エネルギー消費も増加します。

そのため、フィルターは最低でも年に1回は交換することをお勧めします。

交換頻度は使用環境や使用頻度によって異なりますが、特にほこりが多い場所や高温多湿の環境ではより頻繁に交換が必要です。

日本自動車連盟(JAF)の報告によると、エアコンフィルターの定期的な交換は、エアコンの性能を最大10%向上させることができるとされています。

また、フィルターの目詰まりは、車内の空気質を低下させます。

PM2.5やアレルギーの原因となる微粒子を取り除く能力が低下するため、健康を守る意味でも重要です。

フィルター交換の手順

1. グローブボックスを開け、フィルターのカバーを外します。
2. 古いフィルターを取り出し、新しいフィルターに交換します。
3. カバーを元に戻し、グローブボックスを閉じます。

どうですか?意外と簡単ですよね。

このエアコンフィルターの交換を定期的に行うだけで、室内空間が快適になります。

エアコンの最も効率的な使い方 -外気導入と内気循環の使い分け-

エアコン効率を最大限に発揮するための正しい使用方法をお教えしましょう。

エアコンをつけるときは、まずは外気導入モードで外の新鮮な空気を取り入れ、数分後に内気循環モードに切り替えること。

車内の温度をいち早く下げることができ、エアコンの負担を減らすことができます。

さらに、エアコンを使用する際の温度設定は「快適温度」である24度から26度に設定するのが理想的です。

エネルギーの無駄遣いを防ぎつつ快適な車内環境を保つことができます。

効率的なエアコンの使い方の実例

エアコンの温度設定を1度上げるだけで、エネルギー消費量を約10%削減できると報告されています。

これだけで、年間の燃料費やメンテナンスコストの節約につながり、車のエアコンの負担も大きく減少します。

これらの簡単なメンテナンスと使用方法を実践することで、車のエアコンはより長く効率的に機能し続けることができます。

エアコンの適切なメンテナンスと使用は、長期的な性能保持にもつながり、結果として修理費用の削減にもなり、再発するトラブルを防ぐことでしょう。

まとめ

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この記事では、車のエアコンが効かない時の原因とその対処法について解説しました。

ここで重要なポイントを簡単にまとめます。

1. エアコンの仕組みと初期症状を理解する
2. 自分でできるチェックと応急処置を覚える
3. 定期的なメンテナンスが重要である
4. プロの修理を利用時の流れを知る

自分で簡単なチェックやメンテナンスを行うことで、エアコンのトラブルを未然に防ぐことができます。

また、故障の疑いが見つかった際には信頼できるプロによる修理を選ぶことが大切です。

早期発見することで、次々壊れることを防ぎ一度の修理で済ませることがお財布に優しい快適なドライブをお約束します。

お車のエアコンに関するトラブルにお困りの際は、この記事を参考にしてください。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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